土地区画整理事業についてわかりやすく解説します

綺麗な街に住みたいと考える方は多いはず。
この記事では、土地区画整理事業とは何か、流れ、注意点、保留地販売などについて触れてみようと思います。

土地区画整理事業とは

不整形な道・古い不統一な街・山林農地などを膨大な時間と費用をかけて新たな街にします。道路・公園・河川等の公共施設の整備改善や宅地の利用増進を図ることが主な目的です。

ワード
  • 保留地:事業費に充てるため将来売却する宅地。藤沢市では毎年10月に分譲されます。
  • 減歩:公共用地や保留地のために地権者さんから土地の一部を提供してもらいます。これによって地積が減少すること。
  • 従前地:今まで所有していた土地のこと。
  • 換地:全ての事業が完了すると換地処分が行われます。従前地から新しい土地へ換わること。その土地。
  • 仮換地:一定段階まで進むと仮換地に指定されて使用可能(建築等)となります。一般に仮換地はそのまま換地になります。
  • 清算金:従前地と比較して、換地の価値が高ければ清算金を支払う必要があります。逆に低くなった場合は清算金が交付されます。

仕組み

事業費は、公共側から支出されるものと保留地処分金等で構成されます。
公共施設が不十分な地域では、地権者さんに土地を少しずつ提供(減歩)してもらいます。

メリット

  • 公共施設等が整備されます。
  • 宅地の区画形状が整形化されます。
  • 防犯性や利便性が向上します。

よって利用価値(資産価値)の高い土地となります。

デメリット

  • 昔ながらの景観がなくなります。
  • 同じ場所に換地されるとは限りません。
  • 土地の面積は減少します。
  • 固定資産税が増加します。(可能性)

土地区画整理事業の流れ

土地区画整理事業の流れと概要

大まかな流れ

STEP.1
都市計画決定
施行区域など大まかな案が決まります。
STEP.2
事業計画決定
規定・地区・設計・期間・資金計画などの詳細が決まります。
STEP.3
仮換地指定・工事
従前地から仮換地へ建物の移転・公共施設・宅地の工事が行われます。一般に仮換地指定後に売買が可能となるため、地権者さんに売却の意思があればこの段階で物件として市場に出ます。
STEP.4
工事完了
藤沢市の大規模な区画整理の場合、多くは工事完了までに20年~30年程の期間を要します。なお公園等の公共施設は、換地処分後(事業完了後)にオープンすることもあります。
STEP.5
換地処分・区画整理登記
整備が完了して換地処分が行われます。土地や既に建築を終えている建物は施行者がまとめて登記を行います。
STEP.6
清算金の徴収・交付
換地について地権者さんの不均衡是正のため、清算金が徴収または交付されます。仮換地の状態で購入する場合は清算金が確定しておりませんので、留意しておく必要があります。
STEP.7
事業完了

事業完了の写真(藤沢市柄沢特定土地区画整理事業)

注意すべき点

区画整理事業中の土地を売買する際の注意点はつぎのとおりです。
区画整理事業は地方公共団体だけでなく、組合・個人でも施行できます。

地方公共団体施行

藤沢市などの地方公共団体が施行する土地区画整理事業のリスクは「施工期間長期化」です。現在施行中の「藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業」は当初平成32年までに完了する予定でしたが、平成47年までに延長されています。

事業が完了しない場合は換地処分が行われないので、仮換地で建築・居住することは可能ですが、登記上の権利は従前地のままとなります。
普通に生活しているうえで不利益を被ることは少ないと思いますが、清算金の徴収もしくは交付が先延ばしとなることは望ましくないでしょう。

組合施行

地権者さん7名以上で施行される組合施行ですが、大きなリスク「破綻」が存在します。上述のとおり事業費は施行者支出と保留地売却で賄います。
したがって、保留地の売却が難航したり、経済状況の悪化によって事業計画が破綻することがあります。
その他、地権者さん同士で減歩率(どれくらい土地が減るか)の調整に難航して事業が長期化するとリスクも高くなります。

こういった事態に陥るとその土地を購入した方にも影響を及ぼします。
賦課金の支払いです。完了せねば換地処分ができないので、組合員からの賦課金徴収で事業費を捻出し施行します。

金額はケースによるでしょうが、調べたところ数百万円の支払いを請求された事例もあるようです。

リスク回避および紛争防止策

リスクを回避するためには、まず施行者が地方公共団体か組合かを確認し、破綻の可能性を把握します。割合として組合施行は少ないです。なお一義的に地方公共団体施行が優れているとは言えません。清算金については徴収される可能性があることを理解し資金を準備しておきましょう。

契約書には清算金および賦課金の支払い義務者が売主か買主かを明記しておきます。契約時は手続きが多いため不動産会社から説明があっても忘れてしまったり、説明されないケースもあるでしょう。
責任所在を明確化しておくことが大切です。なお、賦課金については一緒くたに払う旨了承せずきちんと調査してもらったほうが良いと思います。

保留地販売について解説

「仕組み」では、事業費確保のため保留地を売却する旨説明しました。
実際にどのように売却されるかを藤沢市のケースで解説いたします。

平成30年度藤沢市宅地分譲のご案内

画像は藤沢市開発経営公社より。

藤沢市では保留地販売を大きく分けて2通りの方法で行っています。

  • 一般個人向け宅地分譲
  • 事業者向け分譲

一般個人向け宅地分譲

分譲区画がある場合は、毎年10月の「広報ふじさわ」とホームページにて告知されます。複数希望者がいる場合は抽選です。

坪単価はものすごく安いですが、倍率がものすごく高いです。具体的には希望者がいなかったり希望者1人のケースがある一方で、倍率10倍を超える区画もあります。南道路や角地などは倍率がとても高いようです。

一人一区画のみ応募可能です。
希望者がいない場合は翌年以降、再度分譲されます。

事業者向け分譲

宅建業者等向けに分譲される区画です。
3~4区画程度に分譲できるものが一括で販売されます。
入札方式で実施され、落札した業者が土地もしくは新築戸建で販売します。販売価格は業者に委ねられますので安くないケースがほとんどです。

あとがき

人気のある土地区画整理地。
売買には一定の知識・注意が必要です。
知識武装して楽しい不動産探し、快適なマイホーム生活を!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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