【土地の見分け方10選】良し悪し・ポイントなどについてわかりやすく解説します。

皆さんあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今回は、土地の見分け方、良し悪し、注意すべきポイント、探し方等についてわかりやすく解説します。
以前に公開した、土地の方位や間口の記事は人気のようです。ありがとうございます。その続編(?)と言った位置づけになります。
土地の見分け方と称していますが、一戸建てにもある程度流用可能です。

日当たり・風通し

土地の見分け方 日当たりのイメージ写真

日当たりや風通しは、日々の生活(満足度)を左右する重要な要素です。
南道路であれば一般に年間を通して日照の心配はありません。一方で北道路の場合、土地の大きさによって異なりますが、建物の南側にお庭スペースを設ける等の対応をしない限り、夏以外は日照を得にくいです。

風通しについては、周囲が住宅に囲まれている場合や密集した住宅街で、風通しが悪い場合、外壁にコケ・カビなどを発生させる原因になったり、室内がジメジメとした感じになります。

地盤など

地盤・地質などの影響は、日々の生活で感じることは少ないでしょう。地盤については、建物を建築する際に地耐力が基準に満たない場合、地盤改良を行う必要があり、それに伴う費用が発生します。

地盤改良費は建物の構造規模・地盤改良の工法によって異なりますが、木造2階建て延床100㎡ほどの建物であれば、20,30万円~80万円程度になります。

土地の見分け方 地盤のイメージ写真

地質については、対象不動産の土地の成り立ちが影響します。もともと丘であった地域と海であった地域では、液状化リスク等が異なります。
例えば、海に近い地域等は、砂地盤が多く、砂がふんわりと堆積しています。地下水位が高いことが多く、液状化が発生しやすい状態にあります。一方、海や川に近くても標高が高い地域は、地下水位が低いため液状化は起こりにくいと言えます。

一般に液状化の発生しやすい地域は、旧河道、湿地等を埋め立てて盛土した地域です。余談ですが、もともと蛇行していた川は治水事業によって真っすぐな川に整備されています。蛇行しているとすぐに洪水をおこすためです。
検討している地域がもともとどういった土地だったのかは、国土地理院のホームページ等で確認することが出来ます。

間口・奥行き・形状など

間口や奥行き、形状については以前に記事を書いていますので、ご覧いただけたら幸いです。

間口が狭い(縦長の)土地・間取りのメリットとデメリットについてわかりやすく解説します

間口の広さは土地の使い勝手に大きく影響します。例えば、道路に面している部分が2mほどの通路で奥まった部分に土地がある場合、その通路部分は駐車場や玄関アプローチにしか使えません。こういった土地を旗竿地(不整形地)と言います。

土地の見分け方 整形地と不整形地のイラスト

一方、土地が四角形でその一辺が全て道路に接している場合、建物・駐車場の配置やエクステリア工事の自由度も高くなります。これを整形地と言います。

土地の価格としては、通常、整形地>不整形地となることが多いです。不整形地は先に述べた日当たりや通風面でも劣ることが多く、整形地は形状によるデメリットはほとんどありません。資金と相談しましょう。

高低差・接面道路との関係

例えば、ひな壇になっていたり、高台に位置する場合は、日当たり、通風、プライバシーに優れ、快適性が向上します。一方で地盤を固定するために擁壁の設置が必要となる場合があります。また、道路から玄関までに階段を必要とすることから費用やバリアフリーの観点においてはデメリットになり得ます。

道路については以前に記事を書いていますので、ご覧いただけたら幸いです。

土地の向き・建物の配置・間取りについてメリットとデメリットをわかりやすく解説します

一般的には南道路が好まれますが、価格も高いため、土地の面積が広い地域では、あえて北道路を選んで価格を抑え、建物の南側にお庭などの空地を確保する手法もおすすめです。

道路の幅員は土地の利用方法、利便性を大きく分ける要素の一つです。
例えば幅員3mであれば、セットバック(幅員を4mに広げるため道路中心から土地方向に2mずつ後退)を要するため、間口が10mであれば、間口10m×後退0.5m=5㎡土地の面積が減ることになります。容積率ギリギリで検討している場合は注意しましょう。また、幅員4mでは車はすれ違えませんが幅員6mならすれ違い可能です。駐車のしやすさも異なります。

ライフラインの整備状況

目に見えない要素の一つとして、ライフラインの整備状況があげられます。
建物を建築するためには、当然ながら上水道・下水道・ガス・電気などを接続する必要があります。
ライフラインの普及が当たり前となった現代において「電気が通ってない」とか「上水道が通ってない」という事は市街地では基本的にあり得ませんが、土地に引き込まれているかは別の話になります。

土地の見分け方 水道管のイメージ写真

目の前の道路に通っている管は、多くは公的機関が管理しているものですが、敷地内の管は所有者が引き込む必要があります。開発分譲地などで新規に上下水道・ガス管が敷地内に引き込まれている場合は心配不要ですが、以下の場合は特に注意が必要です。

  • もともと家があった大きな土地を分割した土地。
  • 過去に一度も家が建っていたことのない土地。
  • 建っていた建物が古く、引き込まれた管の整備がかなり昔の土地。

大きな土地を分割した場合、分割された一方の土地には旧家屋で使われていた管が残っている場合がありますが、もう一方の土地にはありません。
過去に一度も建物が建っていなかった土地は、水道やガス等がそもそもありません。建っていた建物が古い場合は、引き込まれていた管も古いことが多く、寿命や材質の問題で引き込み直す必要があります。

工事費用は前面道路の幅員や交通量、距離によって異なりますが、70万円~200万円程になります。

埋蔵文化財・地下埋設物の有無

対象不動産が「周知の埋蔵文化財包蔵地」に該当しているか否かは要チェックです。「周知の埋蔵文化財包蔵地」とは、地中に文化財等が埋まっている可能性のある地域で、文化財や歴史が好きな方にとってはテンションの上がる話かもしれませんが、建物を建築するうえではとても厄介な問題になります。

土地の見分け方 埋蔵文化財のイメージ写真

対象不動産が「包蔵地」に該当している場合、原則として工事に着手する60日前までに都道府県知事に届け出る必要があります。実際は市役所などで提出書正副1枚+添付書類を提出します。

提出した後、担当部署が協議や試掘調査等を実施し、本格的な発掘調査を行う必要がないと判断された場合は、特に問題なく建築を行うことが出来ます。問題は、本格的な発掘調査の必要があるとなった場合です。調査費用は、原則、所有者負担になります。土地にも建物にもお金がかかるのに予期していなかった費用が発生するのです。ただし、個人がマイホーム(非営利目的)のために購入した土地について、個人に調査費用を負担させることが適当でない場合は、行政が費用を負担してくれます。建築工事が数か月ほど遅れることは必至です。私は経験がありませんが、最悪の場合は工事の停止を命じられる場合があります。

「年内に新居を建築したいから今決めたのに…」とならないためには、事前に包蔵地に該当するかを確認しましょう。包蔵地の箇所は、多くの場合、教育委員会で確認することが出来ます。

地下埋設物も同様に、建築工事の開始が遅れてしまいます。
「契約不適合責任を免責する」などを特約で定めない限り、一定期間(概ね3か月)内、撤去費用は売主負担となりますが、土地の引渡しを受けてから着工までに3か月以上を要した場合、自ら費用を負担することになりますので気を付けたいところです。

用途地域・建蔽率・容積率など

用途地域とは、都市計画法に定める地域地区の一つです。
街を住宅地、商業地、工業地に3つに大きく分けて、綺麗な街づくりをするために定められています。
用途地域は、第一種低層住居専用地域~工業専用地域までの13種類で構成されていて、例えば駅周辺は大半が「商業地域」です。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 田園住居地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 工業専用地域

土地の見分け方 街づくりのイメージイラスト

商業地域は、オフィス、百貨店、スーパー、銀行などの高層ビルやマンションが建ち並びます。商業を主な目的としていますが、建築可能な用途が豊富で容積率も高く設定されていることが多いため、近年では下層階に商業施設などを設けた複合型の駅近タワーマンションも増えています。

一戸建てを検討する場合は、基本的には第一種低層住居専用地域がおすすめです。建蔽率や容積率が低く設定されていることが多く、建物同士の距離を確保できるため、日当たりや通風に優れる場合が多いです。ただし、コンビニやスーパーなどは建築できません。周囲の幹線道路等が第一種住居地域や準住居地域に設定されている場合は少し歩けば商業施設がありますが、周辺一帯が第一種低層住居専用地域の場合は、コンビニ等まで歩くのに苦労します。

そのほか、住居系の地域を候補に探すと良いのですが、商業地域に近づくにつれて建築可能な用途が増える点に留意する必要があります。なお、準工業地域と工業地域でも住宅を建築することは可能ですが、主に工業利便増進のための地域なので、周囲の状況をよく確認検討する必要があります。

隣接する不動産の状態

対象不動産の日当たりや通風が現状優れている場合でも、周囲の建築物が改築されることによって日当たりや通風に影響が出ることがあります。
例えば、南側に隣接する建物が平屋であったり、2階部分が極めて小さい場合は、2階部分の大きい建物に建て替わった場合、増築された場合、想定していた日照を得ることが出来ないケースが起こり得ます。

また、用途地域が第一種低層住居専用地域以外などで、容積率や高さ制限が高く設定されている場合、3階建以上に改築される場合もあることに留意する必要があります。高さの制限が一番厳しい地域は「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」「田園住居地域」の三つです。

交通・商業施設などの利便性

土地そのものが優れていたとしても、周辺に駅や商業施設がどの程度存在しているかは生活利便性を大きく左右します。
インターネットで食料品まで購入でき、お金のやり取りも行える時代なので、生活の大半をインターネットで完結できる方にとっては大した影響はないのかもしれませんが、実店舗で買い物をしたり、通勤が必須の方にとっては、まだまだ重要です。

物件を見終えた後は、地図などを用いて広い視点で検討することが大切です。そのほか公共施設・公園、また強い臭いを発生させる施設等いわゆる嫌悪施設の場所も確認すると良いでしょう。

行政によっては、今後どの駅を重点的に発展させていくのか、どの地域の住環境を維持していくのか等、街づくりの方針をホームページ等で公開しています。

ハザードマップ

昨今注目されているのがハザードマップです。
以前はハザードマップの認知度はとても低い印象でしたが、今ではほとんどの方が知っているように感じます。
水害ハザードマップについては以前に記事を書いていますのでそちらをご覧いただけたら幸いです。

水害ハザードマップが重要事項説明書に追加。

土砂災害については、特に時間的余裕がありません。
前兆現象としては、地鳴り、普段出ている湧き水が急に止まる、もしくは湧き水が新たな箇所から出る、湧き水の濁り、亀裂の発生、崖面から小石等が落下するなどがあげられます。ただ、建物の中で過ごしていてこれらの前兆現象に気が付くのはほぼ不可能と言えます。

法令では土砂災害警戒区域に住宅地を作ることを規制していることがあるほか、行政によっては安全な地域へ住み替える場合に補助金を出している場合があります。特段の事情がない限りは、避けるべき地域と言えるでしょう。

まとめ

不動産は様々な要素で構成されています。
それらの要素がメリット・デメリットになり得るのかは人それぞれ異なるでしょう。

そして、何事もバランスが大切です。
日当たりを最重視しているのに駅1分の立地を希望していては、土地は中々見つからないでしょう。駅周辺は商業地域となっていることが多いためです。

間口は広いほど優れているのでしょうか。確かに間口が広いと自由度は高まりますが、奥行きとの均衡が得られていない場合は、細長い建物しか建築できなくなってしまいます。高低差も同様です。一定の高さまでは快適性に優れますが、一定以上の高さでは造成等のコストが跳ね上がります。

道路の幅員はどうでしょう。車のすれ違いや車庫入れ、防犯性を考えると広いほうが良さそうです。では6mではなく10m、16m、25m…などと広くなるとどうでしょう。交通量や騒音の問題があります。

これらはわかりやすい極端な例ですが、すべての要素には、プラスとマイナスの分岐点が存在するということになります。

自分たちにあった土地、そしてその上に建てる建物はどういった物なのか、バランスの良いお買い物、マイホーム探しの一助になれば幸いです。